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こんにちは。
今日は、私がステップファミリーになって10年経った今だからこそ話せる、少し昔話をさせてください。 これまであまり詳しくは書いてこなかった、記憶の奥にある「痛み」と、その先にある「答え」の話です。
この記事は、
- **「子供がいるのに恋愛や再婚をしていいのか」**と悩んでいるシングルファザー・シングルマザーの方
- 再婚後の子供との関係性がどう変わるのか不安な方
に向けて書きました。 綺麗事なしの私の経験が、あなたのこれからのヒントになれば嬉しいです。
シングルファザーの抱えた「胃がちぎれるような罪悪感」
ひとり親として生きていると、ふとした瞬間に襲ってくる感情があります。 「あの子から、親を奪ってしまった」という、どうしようもない罪悪感です。
シングルマザーの方なら「パパがいなくて寂しい思いをさせている」、僕のようなシンパパなら「ママの温もりを知らずに育つんじゃないか」。
この痛みは、他人がどんなに「間違ってないよ」と言ってくれても、なかなか消えませんよね。
「母ちゃんバイバイ」あの日
私にも、忘れられない光景があります。 もう10年以上前のこと。前妻と別れる最後の日です。
当時、長男はまだ小学3年生でした。 大人の事情なんて詳しくは分かっていなかったと思います。でも、もう母親とは一緒に暮らせないことだけは察していた。
息子はボロボロと、本当に大粒の涙を流しながら、こう言ったんです。
「母ちゃん、バイバイ」
その小さな背中と、震える声。 あの瞬間の映像だけは、親として、とても辛い記憶です。 胸が張り裂ける、というのはこういうことかと痛感しました。
でも、時間は待ってくれません。 その日から男手一つの生活が始まりました。朝ごはんを作って、学校へ送り出し、仕事に行く。 ただただ、必死に毎日を回すしかなかったんです。

運命を変えた、妻との出会い
そんな日々の中で、新しいパートナー(現在の妻)との出会いがありました。
もちろん、簡単な決断ではありませんでした。 でも、今振り返って心から思うのです。
あの時、勇気を出して「再婚」という一歩を踏み出していなければ、今の息子の姿はなかった、と。
劇的な和解なんてない。ただ、淡々とした「日常」の積み重ね
再婚してステップファミリーとしての生活が始まりましたが、ドラマのような感動的な出来事はありませんでした。 特別なことは何もしません。無理に父親ぶることもなく、ただ毎日同じ食卓を囲み、「これ美味いな」と言葉を交わす。
新しい母(妻)と、連れ子の妹。 家族が増えたことで、家の中に「会話」と「温かいご飯の匂い」が戻ってきました。 そんな当たり前の時間を、一つずつ丁寧に重ねてきただけなんです。
21歳になった息子と、ラーメンをすする夜
あの日、大泣きしていた息子も、今年で21歳。 春からは社会人になります。
先日、二人でラーメンを食べに行きました。 仕事の話や、趣味のバイクのパーツの話をする。 なんてことない、男同士の会話です。

休みの日には一緒にバイクをいじったり、家族みんなで初詣に行ったり。 たまには奮発して、有馬温泉へ旅行に行ったりもします。
そこに、あの日の悲壮感はありません。 ただの、**「仲の良い親子」**がいます。
ふと思うんです。 あの辛い別れの日があったから、今のこの穏やかなラーメンの味が分かるのかもしれない、と。 そして何より、私一人の力ではなく、再婚した妻がいてくれたから、ここまで来れたのだと痛感します。
過去の「意味」は、これから変えられる
今、お子さんの泣き顔を見て、再婚をためらっている方へ。 その優しさは痛いほど分かります。
でも、どうか**「親が幸せになること」を諦めないでください。** あなたが穏やかであれば、子供もいつか必ずその空気を感じ取ってくれます。
「出会いがない」「時間がない」と諦める前に、まずは自分のために小さな一歩を踏み出してみませんか? 私が10年前、悩みながらも行動したように。
最後に
あんなに辛い日があった。 だからこそ、今のこの平和な生活が、当たり前じゃなく「幸せ」なんだと思えます。
息子が社会に出る背中を見て、私はやっと、あの日の出来事を自分の中で消化できた気がします。 「よくここまで歩いてきたな」と。
完璧な親じゃなくていいんです。 ただ、今日一日を、お子さんと穏やかに過ごしてください。 それが、過去をひっくり返す一番の方法ですから。
勇気なんて、そんな大げさなものじゃなくていいんです。 ただ『知ってみる』。それだけのことで、明日の景色が少しだけ変わるかもしれません。 10年前の私が、そうだったように。


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